九州初のレドックスフロー蓄電池導入で地産地消と地域貢献を目指す

弊社は南九州市より「黒木山太陽光発電所設置事業」の設計・施工をお任せいただきました。
本事業では、九州初となるレドックスフロー蓄電池を採用し、地域で発電した電力を地域で消費する地産地消型の非常時対応太陽光発電システムを導入します。
これにより、南九州市の「ゼロカーボンシティ」構想に貢献するとともにエネルギーの地産地消を通じた地域のエネルギー自立や防災力の向上を目指します。地域とともに歩むこの取り組みにより、持続可能な未来への一歩を支援してまいります。

南九州市「黒木山太陽光発電所設置事業」の特徴

今回の「黒木山太陽光発電所設置事業」は、南九州市が進める「ゼロカーボンシティ」計画の一環として実施されます。
このプロジェクトでは、太陽光発電で得た電力を独自の送電線を通じて周辺の10の主要施設に供給し、通常使用する商用電力を削減します。また、余った電力は九州初となる「レドックスフロー蓄電池」に蓄えて、夜間の電力として利用することで、さらに商用電力の節約を図ります。さらに、非常時には避難所など重要な拠点に優先的に電力供給を行い、電力という重要なインフラを安定して維持します。
このように、自治体の複数の公共施設でレドックスフロー蓄電池と独自の送電線を使って電力を運用するのは九州初の取り組みです。

供給予定の10施設について

①知覧平和公園  ②知覧武道館 ③B&G海洋センター ④知覧体育館 ⑤知覧文化会館 ⑥知覧特攻平和会館 
⑦ミュージアム知覧 ⑧学校給食センター ⑨知覧保健センター ➉知覧老人福祉センター以上10施設(予定)

技術詳細

太陽光発電システム送電網
発電能力:約1,000kW自営線の全長:約2.0km
蓄電システム(レドックスフロー電池)工期
蓄電容量:1,125kWh着工:2024/04/01
定格出力:250kW完工(予定):2025/03/31

レドックスフロー蓄電池とは

レドックスフロー蓄電池は、電解液に溶存した電荷を使用して電力を貯蔵し、放電時にこの電荷を電力として取り出します。このプロセスにより、エネルギーを長期間、かつ効率的に蓄えることが可能です。また、レドックスフロー蓄電池は、充放電のサイクルが非常に多く、寿命が長いという利点も持っています。このため、太陽光や風力といった再生可能エネルギー源と組み合わせた際に、発電の不安定性を効果的に補い、エネルギーシステムの信頼性を高めることができます。
さらに、レドックスフロー蓄電池は環境に優しく、使用される材料が有害でないため、環境への影響も最小限に抑えられます。これらの特性を持つレドックスフロー蓄電池を今後のエネルギー貯蔵技術の重要な技術と認定したミタデンが南九州市に提案し今回、九州では初の採用とされました。

期待される効果とメリット

  • 商用電力の削減:昼間と夜間で電力供給を安定させ、地域全体の電力消費を削減
  • 非常時対応:災害時にも主要施設への電力供給を可能にし、地域防災力の強化
  • 持続可能なエネルギー利用:南九州市の脱炭素社会実現に向けた貢献

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